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遺産分割の効力

最終更新日 2019年 06月28日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

遺産分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生じます(民法第909条)。

これを遺産分割の遡及効といいます。

ただし、遺産分割によって第三者の権利を害することはできません(民法第909条但書)。

ここでいう「第三者」は、相続が開始された後、遺産分割前に生じた第三者であり、相続人から遺産の持分を譲渡または担保に供された者、持分に対して差押をした債権者等になります。

問題となるのは、遺産分割により不動産の所有権を取得した共同相続人は、遺産分割後に生じた第三者に対して、登記なくして所有権の取得を対抗できるか、という点です。

この点については、最高裁昭和46年1月26日判決(百選Ⅲ71)は、登記必要説を採用し、「遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずるものではあるが、第三者に対する関係においては、相続人が相続によりいったん取得した権利につき分割時に新たな変更を生ずるのと実質上異ならないものであるから、不動産に対する相続人の共有持分の遺産分割による得喪変更については、民法177条の適用があり、分割により相続分と異なる権利を取得した相続人は、その旨の登記を経なければ、分割後に当該不動産につき権利を取得した第三者に対し、自己の権利の取得を対抗することができないものと解するのが相当である」としています。

共同相続人が遺産分割によって得た物または権利に瑕疵があった場合には、他の共同相続人は、売主と同じく、その相続分に応じて担保責任を負担します(民法第911条)。

また、共同相続人が遺産分割によって得た債権について、債務者が無資力であるために債権の全部または一部の弁済が受けられないときは、他の共同相続人が分割時における債務者の資力について担保責任を負担します(民法第912条1項)。

そして、担保責任を負う共同相続人中に償還をする資力のない者があるときは、その償還することができない部分は、求償者および他の資力のある者が、それぞれその相続分に応じて分担することとされています(民法第913条)。

ただし、求償者に過失があるときは、分担請求をすることができません(民法第913条但書)。

これらの共同相続人の担保責任は、被相続人が遺言で異なる意思表示をしたときは、適用されないこととされています(民法第914条)。

未分割申告

遺言がなく、かつ、相続税の申告期限までに遺産分割が行われていない場合には、各相続人は、相続分に応じて遺産を取得したものとして、課税価格を計算し、相続税の申告を行うことになります(相続税法第55条)。

後日、遺産分割が行われたときは、修正申告を行うか、あるいは、取得する財産が決まった日の翌日から4ヵ月以内に更正の請求を行うことになります(相続税法第32条1項1号)。

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